ブリヂストン美術館/「カイユボット展ー都市の印象派」
『ブリヂストン美術館「カイユボット展」キャンペーン』で
図録と図録エコバッグ、チケット2枚を頂きました!
エスパス ルイ・ヴィトン東京/「Infinite Renew(無限の再生)」森万里子
自分でも行こうかどうか迷っていたのでニッコリです。
というわけで、家人を誘って日曜日のお昼に訪問です。
ブリヂストン美術館は京橋駅が最寄りですが、東京駅八重洲口から5分ほどトコトコ。
日曜の八重洲は閑散としています、さすがオフィス街。
たどりついたブリヂストン美術館。
年配の方が多いんだろうな〜とは思っていましたが、やっぱり混んでます。
なんでもこの日の朝にNHKの「日曜美術館」の再放送があったみたい。
そりゃ混むってもんですね…
まあ、混んでいるとは行っても入場待ちとかが発生するほどではなく、
一応自分のペースで見られるくらいです(^^)
カイユボットってどんな人?とも思いますが、日曜美術館の説明ではこんな感じ。
変貌するパリを描く ギュスターヴ・カイユボット|NHK 日曜美術館
資産家の家に生まれたカイユボットは、その豊富な財力で、まだ評価が低かった印象派の作品を次々と購入し、画家たちを経済的に支えた。その一方、みずからも印象派展に作品を発表。パリの人々の日常を描いたその作品は、19世紀末、大きな時代の転換点にあったパリの空気に満ちていると評され、90年代半ば、欧米で没後100年を記念する回顧展が開かれたのをきっかけに、再評価が始まったのだ。
個人的には、
資産家の家に生まれ、裕福だった
→生活のために絵を売らなくていい
→画家としては名声が高くない
っていうのが面白いと感じました。
画家って貧しくても苦労して絵を描いているイメージがありますが、
貧しいってことは描いた絵を売ることで生計を立てているんですものね。
裕福→絵が世の中に出回らない、なるほどです。
このカイユボット、都会のいいとこのボンボンです、銀座生まれみたいな。
エリート教育を受けて〜
絵が好きだから絵を描いて〜(でも、美術学校はさぼりがち)
印象派の仲間の支援もして〜
音楽家の弟と一緒に特に働かず趣味に生きる!
郊外に移住して、切手収集や園芸やヨットに精をだしたりと優雅な生活。
(切手収集家としては世界的に有名、ヨットも自分で優れたものを設計したり)
移住した先の郊外の町でも町のために支援を惜しまなかったり、
相続した遺産は自分や周りのためにしっかり使ったんですね。
すごい。
そんな彼なので、題材も前半は都会的な生活を描いたものが多いです。
「ピアノを弾く若い男」(1876)
モデルは音楽家の弟だとも。
当時高級品のピアノ、通りに面したバルコニーのある家、かっこいい。
前半は割と写実っぽい描写が多いですね、私はこれくらいの頃が好き。
後半は印象派に影響を受けた点描っぽいものが多くなりますね。
「昼餉」(1876)
自宅での昼食の風景を描いた作品。
給仕をしているのは執事さんだそうな。
手前のお皿とクリスタルの食器がちがった視点で描かれていてセザンヌ的?
「バルコニー オスマン大通り」(1880)
透視図法っていうんでしょうか?
奥行きがすごーい。
自宅のバルコニーの風景です。
通りに面したバルコニーがある→裕福、はい覚えた。
カイユボット邸は
賃貸でも貧しい人は天井も低くバルコニーもない、屋根裏に住んでいたそうです。
バルコニーを描いた作品は他にも見ることが出来ますね。
「パリの通り、雨」(1877)
当時としてはかなりイケてるアイテム、雨傘を指している都市の住人たち。
トレンディードラマみたいなものですね、ザ・アーバンライフ!
「ヨーロッパ橋」(1876)
手前の男性は肉体労働者風ですね、奥の男女は裕福な都市生活者。
犬が楽しそうでカワイイ。
ギューンとした構図がいいですね。
カイユボットの描く労働者ってあんまり陰湿な感じがしないかな。
ドガの描く労働者階級の人は頑張ってます、疲れてますって思いますけど。
「床削りの人々」(1875) こちらは展示なし…
自宅のアトリエの床に鉋をかける労働者も労働!っていうより
構図の面白さを感じます。
今回の展示では弟マルシャルの撮った写真もたくさん展示されていて、
写真とカイユボットの描いた風景が同時に比べられるのが面白かったです。
あ!大型ディスプレイを使った映像年表があったのですが、
それはディスプレの縁が見えず、映像が浮き上がってくるようで
なかなかカッコ良かったです♪
一方、タブレット端末を使った展示はちょいダサ。
タブレット端末で作品に描かれた場所の現在の写真や、
地図上の場所が見られるのというものなのですが、
5台ある端末それぞれに違うデータが少しずつしか入っていない…
他の人が使っていると見ることは出来ないし、
いちいち移動するのは面倒くさい!
全てのデータが入ったものを5台設置すればいいのにね。
余談ですが、展示されていた写真の中に
カイユボットの甥、ジャン・カイユボットを写したものがありました。
ルノワールの絵画に描かれている彼です。
ルノワール「ジャンとジュヌヴィエーヴ・カイユボット」
上流階級の男の子はある程度の時期まで女の子の格好で育てられる、
っていう風習があることは知っていましたが、
あんまり写真でみたことはなかったので嬉しい。
さすがブルジョワ。
古代美術も数は多くはないですが、
シュメール、エジプト、ギリシャ、ローマとひと通りあります。
有名な人の展示しか、って人も色々見る機会が増えるので、
こういう+αの展示いいと思います。
常設展は以前来た時と展示内容は変わっていない様子。
ぐるっとパスは使っていないけど、スタンプラリーはチェック!
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目10番1号
03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/