キンプリ飯を作ってみた レシピ編(ラング・ドゥ・ブッフ・ブレゼ)
前回の記事、キンプリ飯を作ってみた のうちのメインメニュー。
「田中さんからお中元で頂いた神戸ビーフの牛タンをふんだんに使ったラング・ド・ブッフ・ブレゼ」の再現メニュー、スペイン産のなんてこと無い牛の牛タンをふんだんに使ったラング・ドゥ・ボー・ブレゼ(仔牛牛タンのオーブン蒸し煮)のレシピを記録しておく。
ラング・ドゥ・ブッフ・ブレゼというとよくわからない食べ物、という感じだが、ラングは下、ドゥは「の」、ブッフは去勢牛で牛タンのブレゼ。ブレゼはオーブン蒸し煮の調理法のことだった。フランス語はめちゃくちゃ小洒落ている。スペイン語ならレングァ・デ・ブエイだ。
さて、このレシピはフレンチなんてよくわからない素人があれこれやった覚書である。この工程おかしくない?という部分があっても大目に見てね。
前日に仕込みをする必要があるし、工程も多く時間はかかるけど、根気さえあればできる料理だった。美味しいし、冷凍できるのでたくさん作るのがおすすめ。
材料(6-8人分)
- 牛タン 1.7kg(再現性を求めるなら成牛の牛タン、作る手間は一緒なので大きいほうがいい)(11ユーロ)
- 赤ワイン 1.2L(1L0.69ユーロ、720ml2ユーロ)
- 甘いワイン 400ml(モスカテル、ポートワインやシェリー酒甘口、あればでよい)
- セロリ 100g(0.25ユーロ)
- ニンジン 中2本(0.2ユーロ)
- 玉ねぎ 中1と1/4個(0.3ユーロ)
- にんにく 丸1個(0,2ユーロ)
- ポロネギ 1/4本(あれば)(0.3ユーロ)
- ローリエ 4枚
- コンソメキューブ 2個
- イタリアンパセリ 3本(あれば)
- バター 大さじ1(とろみ用)
- コーンスターチ 大さじ1(とろみ用 小麦粉でも可)
- バター 適量
- 塩こしょう 適量
- はちみつ 適量
- 生クリーム 適量
- 水 適量
- ニンジン 適量(付け合せ用)
- じゃがいも 適量(付け合せ用)
- イタリアンパセリ 適量(付け合せ用 可能ならクレソン)
必要な調理器具
- フタ付き鍋(オーブンにまるごと入れられる、プラスチック部のないもの)
- 大きめのボール
- ざる
- まな板
- 包丁
- フライパン
- 竹串
- 小鍋
レシピ
- 皮付き牛タンには血が付いているので、水で洗う。皮むき牛タンを使う場合は工程4から。牛タンはちょっぴりグロテスクなので注意!
- 牛タンの皮を剥きやすくするため、鍋にお湯をたっぷり沸かし、5分ほど茹でる。
- よく切れる包丁で皮を削ぐ。脂がついて切りにくい場合は熱湯で包丁を洗い、キッチンペーパーで拭く、やけどに注意。
- 牛タンの下側についているタン下部分をは食感の違いがあり、かたちが悪くなるため外す。タン元からタン先に向かって2本の肉があるのでそこを削いでいく。タン下も煮込むと美味しいので一緒に調理する。
- セロリを手で潰し一口大にカット、ニンジンは乱切り、玉ねぎは8等分にカット、にんにくはまるごと横に2つにカット、ポロネギは一口大にカット。
- 5の香味野菜の半分をボールに入れ、牛タンをのせる。その上に残りの香味野菜、ローリエをのせ、赤ワイン1L、甘いワイン400mlを注ぐ。表面にキッチンペーパーをかぶせ、冷蔵庫で1晩マリネする。
- 6を牛タン、香味野菜、ワインに分ける。
- ソースに色を付けるため、牛タン、香味野菜に焼き色を付けていく。フライパンにオリーブ油かサラダ油を強火で熱し、牛タンの表面に焼き色をつける。焼き色をつけた牛タンは鍋へ入れる。フライパンをペーパーで拭ったあと、再びオリーブ油かサラダ油を温め、中火で焦げないように香味野菜を炒める。軽く焼き色がついたら鍋へ入れる。
- オーブンを180℃に余熱する。
- マリネしていたワインにコンソメキューブ、イタリアンパセリを加え、かぶるくらいの水を入れ、中火にかける。沸騰したらアクをとる。
- オーブンの中で事故が起きると困るので、強火にかけて、フランベする。うちはIHなのでチャッカマンでフランベ。
- 蓋をしてオーブンに入れ3時間から4時間加熱。牛タンが煮汁から出ないよう1時間ごとに様子を確認するといい。もし、牛タンが出るようなら30分ごとに煮汁をかける。
- オーブンから出し、竹串がすっと通るくらい牛タンが柔らかくなったら、牛タンを引き上げる。柔らかいので崩れないよう注意。カットした時に崩れないよう冷ましておく。
- 煮汁をざるで漉し、野菜を除く。鍋に汁を戻し、赤ワイン150mlを加えて煮詰める。1/3以下の量になるまでガンガン煮詰める。煮詰まったら、塩こしょう、はちみつ、バター、生クリームで味の調節をし、とろみが足りないようなら溶かしバターにコーンスターチ(小麦粉)を入れ練って、ブールマニエを作り、弱火にかけながら溶かしてとろみが付いたらソースのできあがり。この状態で小分けにして冷凍可能。
- 13の牛タンが冷めたら、2cmほどの厚さにカット。根本が一番美味しいところ。この状態で小分けにして冷凍可能。
- 付け合せの野菜の用意をする、ニンジンは面取りしてグラッセか、十分に甘い場合はそのままレンジにかける。じゃがいもは皮を向き、縦にカットしレンジにかける。
- 盛り付け準備。小鍋にカットした牛タンを入れ赤ワイン大さじ2-3杯を入れ、蓋をして中火にかける。冷めた牛タンを赤ワインで蒸し上げる。水分がほとんどなくなったら、ソースを入れる。牛タン1カットにつきソース大さじ1.5-2杯ほど、ソースの濃さによる。再現性を高めるならソースはもっといっぱいなので、ソースは薄めに仕上げておくほうがよい。
- お皿に付け合わせの野菜をもって、17を盛り付け、イタリアンパセリ(できればクレソン)を飾って完成!
はい、完成です。すごく長い、レシピが。
味はとっても美味しかった。家の人が美味しい美味しいと絶賛していた。
こんな料理を作れる男子高校生、神浜コウジ君とは何者なんでしょうか。すごい。
あとアレですね、コウジの牛タン煮込みは大きいですね、牛タンが。
今回、私が仔牛牛タン2本で作ったから小ぶりだとしても、一般的な牛タンの大きさは1本1.5kg程度。どれだけ大きい牛タンだったんだ…そして、そんな大きい神戸ビーフの牛タンを1本まるごとお中元にしちゃう田中さんはすごい、流石エーデルローズ3位の男。
コウジのお料理スキルを熟知している。普通お中元で牛タン1本受け取ったら、困惑ですよ。
ちなみに総材料費は15ユーロ程度なので、たっぷり6人分としてひとり2.5ユーロ!
お安い!光熱費のほうが高いかも!
まあ、これは食材もワインも安い海外なのでこの金額で出来たけれど、日本で作る場合は、けっこうな金額になりそう。