式部のニート的放浪日記

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文化学園服飾博物館/「明治・大正・昭和戦前期の宮廷服 -洋装と装束-」

小雨の中、新宿へ向かいます。
やってきたのは文化学園服飾博物館、
いつも素敵な展示をしている博物館です。
 
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入館料は500円ですが、ここで「ぐるっとパス2013」購入です。
パナソニック汐留ミュージアムでやっているモロー展と目黒区美術館
ニューオータニ美術館は行く予定なので買っちゃいます。
 

 

文化学園創立90周年記念特別展「明治・大正・昭和戦前期の宮廷服 -洋装と装束-」
宮廷服というだけあって、
明治・大正・昭和天皇、皇后が実際に着用された服も展示されていました!
博物館の所蔵品以外にも子孫が所蔵しているものあって見応え充分。
こちらの博物館は普段は所蔵品メインで展示をすることが多いので
これだけ外部のものが多いのは珍しいかも。
 
展示はいつもの通り2階からスタート。
2階が洋装、1階が装束の展示です。
 
展示室に入ってまず目に付くのはフライヤーにものっているマントー・ド・クール!
トレーンが大きいので展示スペースもかなりのもの!
緋色のベルベットのトレーンに菊の刺繍の手の込んだドレスです。
日本の宮廷服は服の形は西洋なんですが、
織や刺繍で日本の伝統的なモチーフを使っているのが独特の雰囲気で面白いです、
和洋折衷ですね。
 
女性用はトレーンのついた大礼服や中礼服など。
私は直線的なシルエットアールデコっぽいのが好きなので、
その辺りの時代のものが気に入りました。
ビーズにスパンコール、刺繍できらびやかなドレスがきれい。
宮廷服というだけあってきらびやかなだけれど、デザインが上品でいやらしくない!
 
他にも勲章の展示なんかもあります。
勲章を入れる箱に入った文字のフォントが可愛かったです、なんて言うんだろう?
 
男性用の正装もたくさん展示されています。
大礼服以外に陸海軍の正装もあったためでしょうか、
会場内には普段見かけない服飾関係ではなさそうな男性のお客さんもいました。
 
大礼服、これだけの点数を一緒に見たのは初めて!
あ、大礼服っていうのはこういう感じの正装です。
画像は大久保利通
 

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単体で見たことは何度かあるんですけどね(写真は伊賀上野城のもの)

五七桐紋がきらきら。

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様々な立場での大礼服を見比べることができて楽しかったです(^^)
本だと刺繍などのデティールがはっきりわかりませんが、実物ならOK!
渋沢栄一のものが特に保存状態がよかった印象。
 
大礼服は黒に金糸刺繍のイメージを持っていましたが、
刺繍だけ見ても金糸刺繍のみ、スパンコールの入ったものと様々なんですね。
 
恥ずかしながら五七桐紋、五三桐紋とか知りませんでした…
帽子も本やネットで画像は見ていたのですが、
実際に保存状態のいいものを見ると質感の違いがわかり勉強になります。
飾りはフラットに着いているんですね。
 
そういえば、帽子にはダチョウの羽がたくさん使われているんですが、
センスにもたくさん使われているんですよね、ダチョウ…
 
続いて1階へ。 
装束は知識がないのでフワフワした見方になってしまいました。
檜扇や童型装束は初めて見ました、ほほう。
檜扇についてる飾りの細工が細かくて感動。
 
明治以降の正装としての袿袴も展示されていたのですが、
足元には洋風の靴を合わせるのを知ってびっくりです、和洋折衷。
 
今回は図録の作成もあって1冊2000円。
大礼服のカラー図板は持っていないので買おうか迷ったのですが、
刺繍が細かい部分がはっきり見えない…
会期中は在庫がありそうとのことなのでもう少し悩もう。
 
 
文化学園服飾博物館
〒151-0053 東京都渋谷区代々木3丁目22−1 新宿文化クイントビル
03-3299-2387