パナソニック汐留ミュージアム/「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」
新橋駅から徒歩5分ほど、
パナソニックのビルに入っているパナソニック汐留ミュージアムに行ってきました!
3回目の訪問かな?
ブログの記事には残っていない…
パナソニックのビルに入っていて、
フロアには会社の方のお客さんもいるためなのか全館撮影禁止です。
この展示のために、
ぐるっとパスを購入したので入館料1000円が無料です、おいしいです!
展示は「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」
象徴主義絵画の先駆者といわれるギュスターヴ・モロー。
マネやモネ、ルノワールら印象派の画家と同時期に活躍しました。
モローはアカデミー出身ですし、アカデミーで教鞭もとっています。
そこでの教え子にマティスやルオーがいました。
師弟関係にあるモローとルオー、どう影響を受けて、どう違うのか?
2人の作品を見比べることのできるちょっと面白い展覧会です。
退廃的で厨二心を刺激するモロー、1度本物が見てみたかったんです(^^)
見たことがないもので…
モローといえば「出現」!
サロメがモチーフの超有名作品!!
まあ、今回は無いんですけどね!
「出現」1876年
世紀末美術の退廃的空気がオタク心をくすぐります。
モローの煙ったようで鮮やかな色彩は想像力をかきたてますね。
聖書、神話をモチーフにオリエンタルな表現が加えられて素敵。
クッキリとした輪郭も現代のイラスト的で見やすい!
題材や描写がきっちりとしている部分はアカデミー絵画といった雰囲気。
過剰と非難される事もあった装飾や空想上の動物も楽しいです。
今回の展示には知っている作品は殆どなかったのですが、それでも楽しい!
意外とサイズが小さいとか粗いとか、実際目にするとわかります。
「ユピテルとセレメ」
こちらの作品は展示されていました。
モローの最後の大作も同じテーマの作品。
他にも「ヘラクレスとヒュドラ」が展示されていました!
周りの亡骸は悲惨ですけど、ヘラクレスが生命力にあふれているので
どう見てもヘラクレスが勝ちますね。、あわれヒュドラ。
有名な「オルフェ」や
「オイディプスとスフィンクス」もいつか見てみたいですねぇ。
モローの作品を所蔵している美術館もあるんですけど、
あまり人出に渡らないようにしていたそうなんです。
なんと自分の作品を集めた美術館を作るため。
生きているうちから、
自宅を改装して自分の作品を飾るための美術館を作っていたんですって!
それがパリにある「国立ギュスターヴ・モロー美術館」。
建物や作品の並び順、全て画家自身で決めた美術館。
油彩、水彩、デッサンと14000点以上の作品が収められているそうです。
今回の展示はこの美術館との共同企画。
photo by Hotels Paris Rive Gauche
はぁー、素敵です。
そんな「ギュスターヴ・モロー美術館」
初代館長はモローの愛弟子ジョルジュ・ルオー 。
展示品のなかには2人のやりとりした手紙や、
ルオーの初期の大作とモローによる模写があったりと
2人の交流の様子を知ることが出来ました。
国立西洋美術館のルオーの作品。
ルオーは後期の作品しか見たことがなくて、
クッキリとした輪郭線に鮮やかな色彩というイメージだったのですが、
今回の展示で初期はしっとりとした色合いの絵だったということもわかりました。
そういえば、師のモローは建築家の息子で裕福な中産階級の出身、
弟子のルオーは職人の息子で労働者階級出身。
そういう対比を心に留めながら見ると、新しい発見があるかも。
パナソニック汐留ミュージアム
〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
03-5777-8600