翡翠原石館
今日は大崎駅から10分強歩いて翡翠原石館へ!
ぶっちゃけると天然石とか全然わからないけど行ってみるよ!
このあたりのことを御殿山と言いますが、ものすごくハイソっぽい名前です。
入館料は大人700円、2階でスリランカ紅茶が頂けます。
まずは外観。
何やらかっこいい建物です。
周囲には既に大きな原石がごろごろ。
こちらの博物館、館長さんが趣味で集めていた天然石コレクションを
展示するために作っちゃった博物館です。
館長さんの本業は自動車部品メーカー、なんということでしょう!
もともとイタリア製の照明器具のショールームだった建物が処分されることになり、
周りのサクラの大木が切られてしまうことが決まったのがきっかけ。
それは忍びないということで館長さんが建物購入→博物館やっちゃおう!
という流れということです、すごい。
まず入ると大きな壁画!
6年の歳月がかけられ、10万個の石片を使った翡翠モザイク壁画「奴奈川姫」。
奴奈川姫は『古事記』に登場する神様。
『万葉集』では
「渟名河(ぬなかは)の 底なる玉 求めて 得まし玉かも 拾ひて 得まし玉かも 惜(あたら)しき君が 老ゆらく惜(を)しも」
と詠まれて、翡翠にまつわる神様とされているそうです。
翡翠は産出地が極めて限られており、日本で緑色の翡翠が出るのは糸魚川くらいだとか。
銅像と比べるとセクシーな感じです。
下に展示された大きな翡翠原石の緑のラインと壁画がつながるようになっています!
この壁画の右側で飛んでいるカワセミ、実は翡翠の語源だそうです、
「翡翠」は中国では元々カワセミを指す言葉であったが、時代が下ると翡翠が宝石の玉も指すようになった。その経緯は分かっていないが以下の説がある。
翡翠のうち白地に緑色と緋色が混じる石はとりわけ美しく、カワセミの羽の色に例えられ翡翠玉と名づけられたという。この「翡翠玉」がいつしか「玉」全体をさす名前になったのではないかと考えられている
館内には翡翠の原石がたくさん展示されています。
中でも大きなものは4tもあるこちらの原石。
大きすぎて建物内に入れることが出来ず、原石に合わせて建物を増築したそうです!
こちらで展示されているのは糸魚川産が多いのですが、
翡翠が大好きな中国で多く流通しているミャンマー産のものも展示されています。
翡翠大好き中国ですが、中国で清王朝以前に使われていたものの多くは
宝石としての翡翠(硬玉 ヒスイ輝石・ジェイダイトとも)ではないそうです。
ミャンマーで18世紀に硬玉が見つかる以前は軟玉(ネフライト)が用いられてきました。
こちらの博物館の名物のひとつ、翡翠風呂。
館内にいきなりお風呂場の出現ですΣ(゚Д゚;)!
普通にお風呂の機能を備えています、シャワーもあります。
贅沢にも10tの糸魚川産原石をくり抜いて浴槽にしちゃったんだとか。
こちらのお風呂、年に1回ほど実際に使うそうで
その際には浴槽が温まらないので70℃お湯を入れると聞いてびっくり。
1階にはオパールやアメジストの原石、加工品を展示した部屋もあります。
ガラスケースの中のきれいな石にうっとり。
最近は白い翡翠に色のついた樹脂を染み込ませた偽物も出回っているようで、
実際に触らせてもらったのですが、素人にはさっぱり見抜けません(;´∀`)
2階には翡翠のテーブルを囲うように原石、加工品がずらり。
国産の翡翠は糸魚川産がほとんどで出雲大社の勾玉ももちろん糸魚川産。
朝鮮の宝冠についていた翡翠も分析の結果、糸魚川産ということがわかったそうです。
日本では奈良時代以降アクセサリー文化が途絶えたこともあって、
アクセサリー文化が途絶えていなければ、
現代の日本でも中国のように翡翠が好まれていたかもしれませんね。
底が見えない深い緑色の半透明な翡翠を見ていると、
昔の人が力のある石と考えたのもわかるような気がします。
こちらの博物館、展示スペースに翡翠とは関係のない古美術品がちらほら。
聞いてみると、館長さんの趣味ということで徐々に増えてきているらしい(笑)
実は向かいの敷地に古美術を展示する建物をつくる計画があるそうです。
分譲地6軒分ですよ、すごい!
翡翠原石館、偶然ですが、世界最大の翡翠の産地ミャンマーの大使館の前にあります。
敷地内にはサクラの大木が4本、
周辺は桜並木が続いているのでサクラの季節に来れば素敵な景色が見られるはず。
翡翠原石館
〒140-0001 東京都品川区北品川4-5-12
03-6408-0314